ジェネリック医薬品の普及率が日本で悪い理由の基礎知識を知りましょう

サイトマップ

トップバナー

普及が遅い理由の根源

ジェネリック医薬品の普及率が悪い理由はいくつかありますが、根本にあるのは、ジェネ リック医薬品の品質に対する不安感です。値段は確かに安く薬代を抑えられますが、どうしても「品質が低いのでは?」と いう考えが根強くあるのです。この考えこそがジェネリック医薬品の普及率の悪い理由の根源であり、 ジェネリックが当たり前になってきている昨今でもまだ根強く反対意見の元なのです。

研究イメージ

根源の元は?

先の通り、品質への不安感がジェネリック医薬品の普及率が悪い理由の根源にある のですが、この考えの根源の元は、当初はジェネリックは小さなメーカーが製造していて、その当時、その品 質が問題視されており、その当時のその品質への不安感が現在にもいたり、ジェネリック医薬 品の普及率が悪い理由につながっているのです。

患者と看護師

安いと品質に不安を

また、命に関わる薬ですから「安い」=「質が落ちているのでは?」という考えを、患者側 が抱えてしまいやすいのも事実です。一般的な商品なら安ければ嬉しいのが普通ですが、薬ですので、安いとその分、 品質に不安を抱いてしまう、という心理が働いているのもジェネリック医薬品の普及率が悪い理由と言えるでしょう。 身体に関する薬のことなので、そのような不安がをどうしても持ってしまうのは、仕方がないことかもしれません。

日本での実際の普及率

日本の普及率とアメリカとの比較

日本におけるジェネリック医薬品の普及率は、まだ76%位ですが、アメリカでは、なんとすでに90%にもなります。普及率が悪い理由は先の通りですが、ジェネリック医薬品に関心をもってもらえるように、保険組合も厚生労働省もジェネリックの普及率を改善しようと促進しています。しかし、普及率は伸びているとはいえ、まだ悪いのが現状です。では、普及率の悪い理由の一つ、病院側の現状からみてみましょう。

ジェリリック医薬品の普及率が悪い理由ー病院
病院イメージ

ジェネリック医薬品の普及率が悪い理由の一つに病院側の問題も関係しています。実際、病院の中には患者より自分たちのことを大事に考えてい るのは経営上仕方ありません。民間病院や国立大学病院や自治体病院ではジェネリックの採用割合が9割オーバーですが、 私立大学病院ではまだ6割くらいです。
また、採用はしていても、ジェネリックのことを患者に伝えず普通の薬を出す病院も多いです。 こ のように 患者側だけでなく、病院側の理由からでもジェリリック医薬品の普及率が悪いというのが日本の現状なのです。 かなりこのようなジェネリック医薬品の普及率が悪い理由は解消されてきました。しかしどうしても昔の印象の強い 高齢者の方などはジェネリック医薬品に対して不安感をもっている、というのも日本での現状なのです。若い人は普及率につれて 安心感も増していますが、高齢者はどうしても昔からの薬のほうが安心するのです。これは変わらないものを好む日本人の特質 としては仕方ないのですが、これが医療費を圧迫している要因でもあるのです。高齢化社会がますます進む現代ではジェネリックにしないと 医療費が破たんしてしまい、大げさでなく日本経済が破たんする要因にもなるのです。


病院の実態と政府の活動

ジェリリック医薬品の普及率が悪い理由ー病院

ジェネリックを採用することを考えていない病院も2割以上あるといわれています。病院側の経営から見るとジェネリック に変えると薬剤費を節約できますが、しかし、自分の病院だけでジェネリ ックを採用することに抵抗感をもつ病院も多いのです。周りの病院の動きを見ながらジ ェネリックの採用を増やしている、という感じで、これもジェネリックの普及率が悪い理由になります。また、理由は不明ですが、ジェネリックを採用する意志がそもそもない病院もあります。これもジェネリック医薬品の普及率が悪い理由の一つです。

喜ぶイメージ

ポイント 政府はこのような病院側のジェリリック医薬品に消極的な姿勢をなんとかしようと、ジェネリック医薬品を採用 する病院に入院基本料などの配慮など病院にもジェネリックを採用するメリットを打ち出しています。

そして、その状況下、多くの製薬会社がジェネリック医薬品を扱うようになってきまし た。昔からのジェネリック医薬品への不信感、不安感が政府や大企業の活動によって、病院側からも患者側からも少なくなってきています。 これは病院側にとっても患者側にとてもよいことです。特に患者側はジェネリックを使うことで大きな負担である薬代を大きく減らせます。高齢者や薬を複数種類、毎日服用している人も多くいます。私もそうですが、通常の薬だと 10000円以上月にかかる薬科代がジェネリック医薬品だと5000円程度で済むのです。ジェネリック医薬品は薬局によっては 自分から言わないと出してもらえませんので、自分からジェネリックに代わる薬をだしてもらうように希望しましょう。 また、これまでジェネリックがなかったとしても、新しく出てくるので、毎月確認するようにしましょう。 通常は薬剤師から説明してくるものですが場所によってはあまり勧めるないところも稀にではありますが、存在するので 処方箋をだす際にジェネリック希望であることを伝えましょう。



ジェネリック使用を躊躇する理由の例

ジェネリック医薬品の普及率が悪い理由の一つとして、先の通り、病院側がジェネリックの使用を躊躇 しているというのがあります。このような病院は新薬とジェネリックが同一の 効果があると完全に信じきれないからです。

抗がん剤のタキソールという薬を例にしてみます。静脈注射のタキソールにはジェネリッ ク医薬品があります。抗がん剤はがん治療で大きな役割を果たす薬なので、本当に薬効がないと使えません。同一効果があると信じきれていない病院がこのジェネリックを使うのを躊躇する理由はここにあります。

ジェネリックに置き換えると
世界のイメージ

では、タキソールのジェネリック、バクリタキセルを使うとどうな るのでしょうか?バクリタキセルは世界中で使われているジェネリックで、もっとも大きなメリットはや はり、患者の薬剤費負担が大きく抑えられる点です。薬価は半額以下で、単純に入院中の薬代だけでも半分になります。

抗がん剤は普通の薬と違って値段が高額です。1回の抗がん剤で4万円もの薬剤費がかかります。 これ が半額になり、世界的にも認められているジェネリックで品質は新薬と同じなのです患者やその家 族には大きなメリットですよね。そして、以前は普及率が悪かったこのジェネリックは、 先の政府活動でかなり使われるようになってきました。薬局でも現在はジェネリックを推奨していますし、病院側でも ジェネリックを勧めるようになるなど、推進活動はますます進んでいます。 医者の中には成分は同じでも効果が違うと考える医者もいますが、ジェネリックの方向で進んでいるのです。全日本がジェネリックになる日も遠くはありません。薬名が頻繁に変わるジェネリックは 慣れないと大変な部分でもありますが、避けて通れない道なのです。一番大変なのは、日々変わる名前についていく薬剤師さんだというのは 間違いありません。一説によると長期間仕事ができない仕事の中で薬剤師があがるという話もあります。日々新しくでる新薬だけでなく、特許が切れた 薬のジェネリックなど覚えることが多すぎてついていけなくなる、というのが理由のようです。


https://www.sougi-sos.com/
https://s-mozart.com/


通常薬とジェネリックの例2

負担額が大幅に軽減

テルミサルタンという医薬品がありますが、この薬は血管の収縮作用を抑え血圧を下げる薬です。この薬は高血圧の 人の治療用に使用されていて、テルミサルタンにはジェネリックがあります。 以前は普及率が悪かったこのテルミサルタンのジェネリックも使 用率が上がってきています。先と同じく政府の病院側への配慮もありますが、薬代 が半額以下になるというのも使用率増加の大きな理由です。

テルミサルタンは血圧を下げる作用がありますが、この薬は毎日服用しなければいけません。つまり使う人は使用量が多くなります。 使用量が多いのでジェネリックに変えるだけで、負担額がかなり軽減されます。 毎日飲むものなので、月、年で換算するとかなり大きな額が節約でき、 患者側に大きなメリットです。

テルミサルタのジェネリック
シニア世代イメージ

テルミサルタンのジェネリックはミカルディスやクレサーがあります。この有効成分には、「テルミサルタンと同じ」と記載されています。効能も同じように記載されています。これは、効能が同一のジェネリック医薬品だから、もう一度詳しく説明する必要もないということになります。

このジェネリックは高血圧の人が多い高齢者には有効なので、 もっと普及して欲しいですよね。テルミサルタンは複数のジェネリックがあって、安いものを処方してもらえます。薬剤師やかかりつけの医師に相談し、どれが自分に合っているか比べてもらうこともできます。遠慮せずにわからない点はしっかり尋ねましょう。また、ジェネリックも同じ成分で新しい名前の 物に変わることもあるので、そのような際は混乱しないように薬剤師にしっかりと説明してもらいましょう。 自分の薬ですので、万が一間違っていたり誤解しては大変です。できるだけかかりつけをもち、あなたの事を よく知ってくれる医師を持つことが大切です。医者は多くいますが、自分が本当に信頼できると思える医者を 見つけましょう。時間はかかっても本当に信頼できる医者を探すことが結局一番早いのです。焦るのは禁物です。


https://www.hotel-bed.net/


ジェネリック医薬品の将来

厚生労働省も使用促進を勧めている

これまで、ジェネリック医薬品の普及率が低い理由をご紹介してきましたが、使用率は着実に伸びています。 まだまだ完全ではないですし、高齢化社会はこれからさらに進むので、社会全体の医療費も増える一方です 。その医療費増加の対策としてジェネリックの普及が大きな課題なのは確実です。厚生労働省もジェネリック医薬品の使用促進をますます進めています。 時間はかかっていますが、この取り組みにより、ジェネリックが昔よりだいぶ普及してきているといえます。

取り扱い会社も増えることが予想

会社イメージ

先の通り大企業の沢井製薬、東和薬品、日医工、明治ホールディングス、日本ケミファなどがジェネリック医薬品を取り扱っていて、取り扱う会社が今後増えていくことは間違いありません。

ジェネリック医薬品への不安をお持ちの方も未だにたくさんいますが、普及活動の促進で解消されていくはずです。ジェネリック医薬品の普及が悪い原因が病院、患者側両方からなくなり、ジェネリック使用が当たり前の日がくるのも近いと言えます。そうなれば、国の財政状態もよくなり、患者側の負担も減るので一番よいですよね。医療費が増え、また患者の医療負担額が増えている現在、ジェネリック医薬品が浸透は必須なのです。ここまで説明してきたジェネリック医薬品の普及率が悪い理由が少しでも知識としてお役にたてれば幸いです。